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やっとひと眠り-不眠症と睡眠障害のための自然療法

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やっとひと眠り-不眠症と睡眠障害のための自然療法

by: Liam LaTouche, ND

Mahaya Forest Hill Integrative Health
73 Warren Road, Suite 102
Toronto, ON M4V 2R9
info@liamlatouche.com
www.liamlatouche.com



Finally, Some Shut Eye - Naturopathic Treatments for Insomnia and Sleep Disturbance





不眠症と睡眠障害

ほとんど全ての人は、何らかの時点で、暑過ぎる、大きなイベント前に寝返りをする、恋人との口喧嘩の後、想いが心を錯綜する、あるいは足がむずむずする、といった睡眠不足を経験します。睡眠の問題は、多くの異なる、時には複合的な根本的原因の結果として、多数の異なる形で現れるかも知れません。睡眠不足は多数の健康問題と関連がありますが、少なくとも、気分、エネルギー、集中力、そして能力を損ないます。不眠症は、睡眠の開始や維持が乱されることであると一般に言われていますが、休息や回復の伴わない睡眠も不眠症に含まれるでしょう。この睡眠の乱れは、睡眠する機会が十分あるにも関わらず起こり、日中の働きが困難になったり効率が低下したりすることと関連しています[1]。 不眠症は一時性あるいは持続性の二つに分類され、その原因は次の要素である可能性があります[1]

Finally, Some Shut Eye - Naturopathic Treatments for Insomnia and Sleep Disturbance
  • ❭ 一時性不眠症
    • ストレス
    • 病気
    • 旅行(タイムゾーンの変化)
    • 周囲・環境が原因(温度、雑音、光、一緒に眠る人、等)
  • ❭ 持続性不眠症
    • 一次性不眠症(他の医学的障害や物質・薬剤の使用とは無関係)
    • 気分障害(不安、抑うつ、PTSD、躁病、等)
    • 呼吸障害(睡眠時無呼吸、上気道抵抗の増加、等)
    • 概日リズム障害(シフト勤務、時差ぼけ、睡眠相の後退、睡眠相の前進、等)
    • 薬物乱用(ドラッグ、アルコール)
    • むずむず足症候群
    • 神経変性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病、等)
    • 内科的要因(痛み、胃酸逆流、夜間の排尿、寝付きの際の息切れ、等)
    • 薬(坑うつ薬、降圧剤、ニコチン、刺激物[アンフェタミン、メチルフェニデート、カフェイン、コカイン、鼻炎薬、食欲抑制剤、気管支拡張剤]、副腎皮質ステロイド、鎮痙薬、レボドパ、キニジン、ホルモン剤)

効果的な治療を開始する前に、根本原因を見付けるための検査を行わなければなりません。これは一般に、病歴、睡眠日誌、質問票、理学検査、そして睡眠ポリグラフィー検査(睡眠関連の呼吸・動作障害が疑われる人のための睡眠検査)といったものです[1]。 いったん検査が完了すれば、患者さんに下記を含む在来治療法が提供されるでしょう[1][2]

  • ❭ 投薬治療
    • ‧ ベンゾジアゼピン
      • ‣ 効果が高い一方、日中の眠気および耐性(時間が経るにつれて効果が低下する)や依存性の獲得、そして長期的使用(数週間を超える)での禁断症状がある
    • ‧ ゾプリクロン
      • ‣効果が高く、耐性、依存性、そして日中の眠気はベンゾジアゼピンよりも少ない;自殺念慮、攻撃性、そして既存のうつ病悪化のリスクがある
    • ‧ 坑ヒスタミン薬
    • ‧ 鎮静作用のある坑うつ剤
  • ❭ 非投薬治療
    • ‧ 睡眠衛生
    • ‧ リラクゼーション療法
    • ‧ 睡眠制限
    • ‧ 睡眠日誌
    • ‧ 有酸素運動の増加(夕方や夜以外の)
    • ‧ 不眠症のための認知行動療法
  • ❭ 規律を乱す行動、薬物や物質使用を改める
  • ❭ 睡眠の乱れに寄与する可能性のある根本原因の病気を治療する

従来の投薬治療の多くは、短期的には非常に効果的です。残念なことに、投薬治療にも長期的な使用に課題のある望ましくない副作用のリスクが伴われます。更に、非投薬治療は、とりわけ長期的戦略としては有用ですが、これには行動の見直しが必要であることから、必ずしも即時的効果があるとは限りません。

統合的なハーブや栄養補給食品による代替についての新しい研究や理解は、この部分に対応するような、急性かつ持続性の治療として注目を集めています。これらの治療法の幾つかを以下で検討しますが、サプリメントが“ナチュラル”であると考えられているからと言って、それが本質的に安全であるという意味ではないことを忘れないことが大切です。ハーブや栄養補給食品の幾つかは特定の病気に禁忌であり、薬との相互作用の可能性もあります。どんなサプリメントでも、服用する前に必ず自然療法医と相談して下さい。


入眠障害のための自然療法オプション

寝付きの悪さが一番気になる場合の治療オプションが幾つか存在します。

メラトニン

光や暗闇への曝露は、睡眠・覚醒サイクルに影響する経路を刺激します。ご想像の通り、光への曝露は覚醒を促し、光がなければ眠気を誘発します。メラトニンは、午後7時から9時までの光の不在により刺激される主なホルモンで。夜明けにメラトニンのレベルが低下するまでの12時間上昇したままです。メラトニンのレベルが上昇するにつれ、疲労感が増加し、注意がより散漫になり、睡眠への移行が促されます。タイムゾーンの変化(時差ぼけ)、シフト勤務、明るい光への曝露、そしてホルモン不規則は、メラトニンのサイクル・レベルを狂わせる理由の一部です。一次性入眠障害の人が、就寝前30-60分にメラトニンを経口服用すると、入眠までの時間を短縮する効果が最高であることが分かりました。悪夢を見たり、朝ふらついたり、胃腸に不調が出たり、性欲に変化が現れたり、乳房が膨らむ人もあります。メラトニンは妊娠中に服用すべきでなく、また様々な薬と相互作用を起こします[3][4]。

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パッションフラワー

パッションフラワーは、ストレスや不安のための沈静・鎮静剤として伝統的に利用されてきました。パッションフラワー抽出物を単独で、そしてベンゾジアゼピンと組み合わせて服用する際、4週間後に、両群の被験者たちで不安に有意な減少が見られました。二つを服用したグループではより迅速な効果(ベンゾジアゼピンの即効性に帰するようです)が現れ、パッションフラワー単独グループでは間もなく効果が現れましたが、後者はベンゾジアゼピン服用による合併症の可能性から免れることでしょう[5]。これらの知見に基づくと、ストレスや不安が入眠に大きく影響する状況で(考え事、落ち着かない等)、パッションフラワーが考慮されるでしょう。

一般にパッションフラワーは、お茶やチンキ液の形態で、しばしば一日を通して、あるいは就寝前に摂取します。パッションフラワーは、妊娠中は控えなければならず、様々な薬と相互作用を起こします[6]。

GABA・バレリアン・マグネシウム

GABAは、坑不安および鎮静作用のある抑制性神経伝達物質です。しかし、経口摂取する際にGABAのサプリメントは脳まで届かず、望まれる反応をもたらしません。体内部のGABAの生産を増加させたり、GABA受容器に影響を及ぼしたりするサプリメントを服用しても同様です[7]

バレリアンは伝統的な睡眠薬で、その不快な匂いで良く知られています。バレリアンはGABAの値に影響を及ぼし、入眠にかかる時間を短縮します。バレリアンの利用により睡眠の質が1.4-1.8倍改善し、入眠時間が14-17分短縮することが分かりました[8][9]。最良の結果を得るためには、乾燥ハーブやチンキ液を就寝二時間前に摂取して下さい。長期的使用における安全性は不明ですが、この物質は妊娠および授乳中は避けて下さい[10]。 マグネシウムは、数々の体内プロセスに携わる基本栄養素です。バレリアンと同様、マグネシウムもGABA値に影響を与え、高齢者の入眠障害に効果があることが分かりました[11]。

他の物質

レモンバーム、1-テアニン、5-HTTP(セロトニンの前駆体)、そしてカモミールといった、入眠障害のための睡眠薬として伝統的に使われてきた多数の物質が存在します。これらの多くは、合わせて利用すると相乗作用あるいは補完作用があるかも知れないことから、併用製品に使われています。自然療法医は、効果を最大限に高め、リスクを最小限に抑えるために、あなたの症例に合ったレメディ、ハーブ・栄養の組み合わせを提供してくれるでしょう。


睡眠持続障害不眠症のための自然療法オプション

睡眠持続障害というのは、眠り続けるのが困難な不眠症のことです。これは、ストレスとそれに続くホルモン調節の乱れ、痛み、病気、ドラッグ・物質使用…等々が原因の可能性があります。

睡眠持続障害に対する幾つかのテクニックがあります。不眠症のための認知行動療法は、体系的なカウンセリングプロトコルを用いて、睡眠に悪影響を及ぼしている思考パターンや思い込みを特定・修正します。例えば、ある人が良く眠れないと考えているならば、十分働くのに必要な睡眠時間について非現実的な考えや期待を持っている場合があります。各自に必要な睡眠時間には、ばらつきがあり、歳を取るにつれ必要な睡眠時間は減少します。睡眠習慣や睡眠要件についての認識を再構築することで、ストレスや不安は軽減でき、この障壁がなくなると、睡眠の質を改善することに努力を向けることが可能になります[12][13]。

更に、睡眠日誌および睡眠制限は効果の高い戦略です。このテクニックでは、ベットの中で過ごす時間を実際に睡眠に費やす時間に制限します。最初、これは軽い睡眠不足をもたらしますが、時間が経つにつれ睡眠効率が上がり、睡眠時間は15分間隔で延長します[14]。 最後に、鍼は不眠症にとって副作用のリスクが最小限で、効果的な治療であることが分かりました[15]。自然療法医は、鍼のプロトコルをあなた独自の必要や目標に応じて個別化し、この治療法を他の戦略と組み合わせてくれるでしょう。


睡眠支援のための一般的な考慮事項

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私たちは全員、休息や回復のある睡眠の利益を享受することが出来ます。以下は、熟睡するために誰もが取り入れることのできる、監視が不要な、簡単でお金のかからない幾つかの戦略です。

    睡眠衛生 [16]
  • 午後や夕方のカフェイン、アルコールやタバコを減らす
  • 夜に重い食事をするのを避ける
  • 日中の運動を増やす
  • 日中の日光への曝露を増やす
  • 日中の昼寝を避ける
  • 就寝時の習慣を作る(温かい風呂に浸かる、静かな音楽を聴く、沈静するお茶を一杯飲む、明かりを暗くする、テレビなどの画面を避ける、リラクゼーション療法を行う等)
  • 寝室を暗く涼しくする
  • ベットは睡眠と性交に制限する(食べる、テレビを見る、勉強する等、を避ける)
  • もし30分後に眠くならなければベットから出て、眠くなったらベットに戻る
  • 規則的な就寝・起床時間を保つ
  • 平穏で安らかな心で就寝する(衝突は一日の早いうちに解決する)

とりわけ重要なのは、夕方に、部屋の明かりやバックライト画面(テレビ、コンピューター、電話、タブレット等)に曝されないようにすることです。これらのスクリーンから照射される青い光はメラトニン生産を抑制し、これが睡眠・覚醒サイクルを損ない、様々な病気に寄与する可能性があります[17]。更に、ほのかな光とは対照的な標準的な室内照明でも、曝されると同様の傾向が見られます[18]。これらの光源により脳は日中であると誤解して、覚醒を促すためにメラトニン分泌を抑制するのです。これを正すために、少なくとも就寝二時間前には電子機器を避け、室内照明を暗くするのが理想でしょう。しかし、電子機器中毒の人のためには、正常なメラトニンの働きを維持するのに有望であると示された(Fluxの様な)アプリケーションや青い光をカットするメガネも存在します[19]


リラクゼーション療法

ガイド付き全身スキャン、深呼吸、そして視覚化は、体のストレスや緊張を減らし、回復できる睡眠を促すのに役立つリラクゼーション療法の例の幾つかです。手始めに、就寝前の習慣の一部として、深呼吸(鼻から3秒吸い、3秒息を止め、口から3秒吐き、これを3回繰り返す)を行うことです[20]

このように、睡眠の乱れに対する数々の原因や治療アプローチが存在します。自然療法医はあなたと一緒に原因を見つけ、あなたに適切な戦略を作り上げてくれるでしょう。当面の間、睡眠衛生およびリラクゼーション療法は、私たちの多くが一眠りするための素晴らしい手始めとなるでしょう。