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サフラン-良く効きかつ高価なうつ病の解決法

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サフラン-良く効きかつ高価なうつ病の解決法

by Adrian Nasager, ND

Jaconello Health Centre
77 Westmount Rd #300
Guelph, ON - N1H 5J1
www.jaconello.com/adrian-nasager/


サフラン-良く効きかつ高価なうつ病の解決法


もし、軽度から中度のうつ病の人たちのために、幸せの扉を開く鍵となる花があったらどうでしょうか?もし、その花が台所の戸棚の中に今入っているスパイスの一つだったら?サフランは正に、あなたが生活を活気づけるために探しているものかも知れません!

うつ病

もしあなたがうつ病に苦しんだことのある百万人のうちの一人であるなら、うつ病の感覚は多くの形を取る可能性のあることをご存じでしょう。人生の出来事において気分が上がり下がりするのは普通です。恋に落ちた時、昇進した時、または難しいプロジェクトを完了した時、あなたは満足を感じるでしょう。失恋した時、失業した時、または自分を信じられない時に、あなたは悲しく感じることでしょう。常に満足しているべきだという考えは非現実的ですが、悲しみ、絶望や後悔が継続する際には、楽しみ、喜びや満足を感じることは不可能なように見えるでしょう。あなたが単に退屈に感じている、あるいは気落ちしているだけであっても、これらはあなたが落ち込んでいる兆候なのかも知れません。


うつ病のための従来療法

うつ病には多くの異なる原因があり、そのうちの幾つかには、疲れ、痛み、神経伝達物質のアンバランス、深い悲しみ、落胆、栄養不足、そして不活発状態といったものがあります。うつ病の原因は全ての人で同じではないことから、うつ病の治療は個別化される際に最も効果的です。うつ病のための従来療法の第一選択は、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI: serotonin reuptake inhibitors)と呼ばれる一連の薬剤です。名前が示唆するように、これらの薬剤が有益であるかも知れない理由の一つは、肯定的な気分と関連のある神経伝達物質である、セロトニンの量をうつ病の人たちの脳内で増加させることです。たった60-70%の人たちしか、彼らのうつ病に対してSSRIが効果的な治療法であると感じていません[1]。SSRIが効果的であると感じている人たちでさえ、その投薬治療に効果があるかどうかが分かるまでに、6-8週間待たなければなりません。SSRIに副作用が無いということはなく、中でも注目すべきなのは性機能障害ですが、これが望ましくない可能性があるために、例えこの薬がうつ病に有益であっても、人々は投薬治療を止めてしまいます[1]。この様な従来療法の制限から、自然療法の治療選択肢の必要性は明らかです。

saffron-potent-pricey-solution-depression うつ病のためのナチュラルな治療法

自然療法医学がうつ病に苦しむ人たちのために出来ることは多数あります。人がうつ病を克服し、幸せな人生を生きるのに役立つ、多くの効果的なナチュラルな取り組みが存在します。セントジョーンズワートは、SSRIのような働きがあるものの同程度の副作用のない薬草です。セントジョーンズワートは、軽度から中程度、更に重いうつ病のための、最も良く研究されているナチュラルな治療法のうちの一つです[2]が、これにはハーブ・薬剤相互作用が多く、経口避妊薬やその他の薬を服用している女性にとっては理想的ではないかも知れません[3,4]。SSRIをセントジョーンズワートで代替するのに適している人たちもいる一方で、悲しい感情の管理を助けるために、完全に異なる種類の治療を必要とする人たちもいます。


サフランとは何か?

サフラン(Crocus sativa)は主にイランで生産されている料理用スパイスですが、しばしば現地では米の香り付けに用いられ、伝統的にはペルシャ伝統医学で抗うつ薬として用いられてきました。サフランは非常に香りが良く、非常に貴重であって、しばしば最も高価なスパイスと言われます。このスパイスはサフランの花の柱頭あるいは花弁から作られ、1kgの乾燥ハーブを生産するのに最大20万本の花と400時間の労働を必要とします[5]。

saffron-potent-pricey-solution-depression うつ病に関するサフランの研究

今まで、サフランの抗うつ作用は少なくとも人を対象とした五つの研究で調査が行われました。二つの調査で、サフランはプラセボよりも優れていることが分かりました。更に印象的なのは、三つの調査で、サフランは、SSRIといった従来の薬物療法のようなうつ病治療と等しく効果的であることが分かったことです。ある調査では、サフラン抽出物15mg(標準化された300-350μgのサフラナール)を一日二回、8週間の投与を行いました。ハミルトンうつ病尺度によって評価したところ、サフランおよびフルオキセチンの両方が時間と共に抑うつ症状を減少させました。75-85%の人々で抑うつに50%の減少があり、25%は8週間後にはうつ病が認められませんでした[6]。サフランには体に良い他の側面がありますが、これは様々な段階の調査中です。これらには、高血圧[12]、不安[10]、食物摂取[14]、そしてPMS症状[15]の有意な低下が含まれます。


サフランおよびSSRIの性機能への副作用

他の多くのナチュラルな治療法と同様に、サフランは比較対象となる薬剤と同じくらい多くの副作用を引き起こす可能性があります。サフランがより優れているのは、SSRIとの組み合わせが調べられ、薬剤が原因である性機能への副作用の多数を減少させることが分かった点です。特に、サフラン抽出物15mgを一日二回服用すると、女性では性的興奮、潤滑、そして痛みを、男性では勃起機能および性的満足感を、改善しました[7,8]。

サフランの利用方法

サフランは世界で最も高価なスパイスと考えられています。これは、最近までこのハーブが医学的に調査されなかった理由の一つかも知れません。そうは言っても、サフランの抗うつ作用に関する研究によれば、効果を得るためにたった15-50mgしか必要ないことが示されています。これは標準化されたセントジョーンズワートの抽出物のほぼ20分の1以下の量です。ですから、重量当たりのサフランは高価かも知れませんが、治療量は入手可能であるだけでなく、非常に飲み易いのも長所です。ハーブが薬と異なる点の一つは、ハーブには多くの異なる化合物が含まれていることで、これは個々のハーブの調合薬にはしばしば変動があることを意味します。標準化された抽出物は、ハーブに含まれている関連する化合物を評価して、効能、質、そして有効性を保証するのに利用されます。現在の所、サフランの治療効果の原因であると考えられている主要な成分はクロシンおよびサフラナールです。クロシンそしてひょっとしたらサフラナールは神経伝達物質であるドーパミン、ノルエピネフリン、そしてセロトニンの脳内での再取り込みを阻害するのかも知れません[9]。

saffron-potent-pricey-solution-depression サフランの安全性および副作用

推奨服用量である一日15-50mgを最長12週間服用する限り、サフランは非常に安全性が高いようです。更に高い一回200mgまでの服用量も人を対象として用いられました。1,200-2,000mgという非常に高用量のサフランは、急激な吐き気、嘔吐、下痢、そして子宮出血の原因となりますが、現在の所、そのような高用量を投与は望ましいとは考えられていません[11]。200-400mgの服用による二人の女性の不正子宮出血の報告が二件あります[12]。

サフランは長期的な使用には相応しくない、あるいは比較的低い維持量で利用する必要があるかも知れません。6ヶ月を越える長期的利用による赤血球数および白血球数の低下、低血圧、そして食欲低下の可能性があります[13]。これらの作用が望ましい人たちもいる一方で、そうでないかも知れない人たちもいます。こういった理由から、自然療法医のような医療専門家に監視してもらうのが最善でしょう。